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ぼっちサークル『Re.set』の活動履歴
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最近のりりあたんの近況はこの辺(note)でご確認頂くとして。
 体調も優れず、小説も書けずに燻っていたところ、山野先生から「『ヒプノシスマイク』は見る薬なので是非とも観に行って欲しいんですよねぇ……(チラッチラッ)」とされておりまして。

 上映時間の関係と、近場の映画館は常に満席で、なかなか行けず……と、言い訳していたところ、業を煮やした山野先生が「うだうだいってんじゃねぇ!」と、わざわざ私に『ヒプマイ』を鑑賞させるために遠方から大阪まで来るというではないか……!
 映画館側も連日、満席にするヲタク女たちに根負けしたのか、なんと上映四週目にして、150席から450席規模の大型シアターにまさかのクラスチェンジ(!)したこともあり、チケットも取りやすくなるというミラクルQ。 
 これは年貢の納め時……と、私も腹を括り、『ヒプノシスマイク」を観に行くこととなりました。

 で、その『ヒプマイ』
 色々端折ると、野郎三人組がよくわかんないけけどラップバトルする話で、映画はそのラップバトルの勝敗が観客の投票で決まるという弱肉強食の世界。
 ストーリーは47通り、エンディングは8通りあるという、1回観ただけでは全てを知れず、周回しても全部見れるかはオノレの運と観客のメンツ次第……。
 何回も足を運ばないと自分の望むモノがみれない件については、ネガティブな意見もあるのだが、ここでは横に置いておいて。

 ガルパンおじさんが「今日はアンティオ高校が勝つんじゃ無いかな?!」なんて言いながら、30回、映画館に通っても、万が一にもアンティオ勝利は無いんですが、『ヒプマイ』には『ある』んですよ……!

 さらに、全上映、応援上映ってところもミソで。
 ラップだし「ヘイッ! ヘイッ! ヘイッ!」とか拳振り上げて叫んだりするのかなぁなんて思いながらみていたら意外や意外。
 キャラが出てくる度に「ヒュー!」とか、曲で「うぉぉぉぉ!」と唸ったり、「(キャラ名)! 抱いて!!」とか、そういう馬鹿騒ぎする人がいないんですわ……。
 お上品な掛け声と拍手がメインのエレガント応援!
 ラップバトルなので相手に挑発する部分があるんですが、そこでもブーイングも起きない! 皆、静かに拍手したり、リングライトという光る指輪を付けた手を振るぐらいなもんで、とても慎ましやか。
 ま、毎上映でそんなテンション高めにしていたら、体力が続かないか……と、思っていた、ら。
 
 この映画のバトルは、初戦は6チームを3グループに分けて1対1で対決。
 2戦目は1戦目に勝った3チームで戦い、決勝(?)は2戦目で勝ったチームVSラスボス(説明が面倒なのでこういうことにしといてください)という流れでして。
 観客全員が1戦につき、1票投じる権利を持つわけですよ。
 当然、心境としては、推しが勝って欲しいわけやン?
 でも自分の推しが勝っても、負けた方のファンも、自分の推しの次のバトルの勝敗の投票権を持ってるわけやん? 
 もちろん、自分もそうだし、なんなら興味の無いチームのバトルの勝敗決定権もあるやん?

 と、考えると、自分の推しのパフォーマンスシーンでガンギマリでヘドバンしてマッシュしたりダイブしたり、幕間のストーリー部分でウケもせず、面白みもなく、突然「○○! 結婚してくれー!」とかヤジを飛ばしまくって、自分以外の観客が西成の立ち飲み屋にいる気分になったりしたら「あのチームが好きなヤツはキチガイばかり……次のバトルはあのチーム以外に入れたろ……」とか思っちゃう可能性もあるわけですよ。
 人間だから!
 
 逆もしかりで、良い感じの合いの手が入ったり、嫌みに感じない「推し好き好き」アピールしている人がいたら、「自分の推しは負けちゃったけど、次はあの人たちが応援してるあのチームに入れよ♪」とか、思っちゃうかもしれないわけですよ! 
 人間だから!
 
 坊主憎けりゃ袈裟まで憎くなっちゃうよね! 
 
 ここでふと、思い出したことがあった。
 
 小学生の頃に、親ねだって連れて行って貰った小森まなみのラジオの公開録音のことだ。

 会場に着くと入場待ちの整理列には、令和でいうところの『チー牛』、昭和・平成初期でいうなら『宮崎勤』な大きなヲタクのお兄ちゃんばかりが並んでいるのを目にし、オカンの顔は真っ青になり、『オタクがいっぱい!」とパニックになった…。
 大声で「こんな危ないところ! 帰るわよ!」と怒鳴り散らすオカンと、公開録音のチケット代わりのハガキをを手にした私を見るに見かねたのか、周りにいたオタクにーちゃんたちが救いの手を差し伸べてくれたのだ!

「お母さん! もう少しで開場なので、もうちょっと待ってくださいよ! ほら、ここなら陽も当たらずに待てますので!」

 と、さっと行列に入れてくれ(今、考えると座席は自由席だったので、横入りさせてくれたんすよね……)

「暑いですね! コレ飲んで下さい!」
 
 とジュースの差し入れてくれ、列が動き、日差しが当たる場所になると、誰かが日傘をさっと開き、うちわで扇がれ……、と、ここで、オカンは『オタサーの姫』を体験。
 
 もちろん、自分を助けてくれた(?)兄ちゃんたちが特別親切だった、というのもあるのだが、その場に集まった全てのまみ姉ファンの兄貴たちは、誰に言われるまでもなく、キチンと整列、係の案内で入場。帰路もゴミ一つ落ちていないどころか拾うほど、交通整備の警備員のおっちゃんにまでに挨拶するほどの行儀の良さ。
 装備こそタータンチェックのヨレヨレのネルシャツにケミカルウォッシュのジーンズ、デカいリュックにはポスターサーベルだが、心は英国紳士以上のジェントルメンたちだったのだ……。

 『宮崎勤事件』の報道により、アニメ・ゲーム漫画が好きなヤツは人権無し、オタクなどはミジンコ以下、肥だめの方がまだ肥料になるだけ世の役に立つ社会のゴミ性犯罪者と、本気で思い込んでいたオカンにとっては、この紳士たちの行動を目の当たりにしてまさにヤックデカルチャー。
 以後、ワイドショーでコミケの話題を見る度に「あの人たち、元気かしらぁ……親切だったわぁ……」と半世紀近く経っても、昨日のようにひとりごち、そのイメージは未だ崩れていない――。

 推しの為にできること。
 月収の10%のお布施……の前に、清く正しく生きること。
 そんなあなたの姿を見た人は「あのキャラを推す人はいい人っぽいなぁ~。あの人が喜ぶといいなぁ……ポチッ(投票する音)」と、なる、かもしれない……。

 実際に、名古屋チームの幽遊白書の桑原みたいなキャラ(ヒトヤというらしい)が
「俺には〇〇が×つある」なセリフの度に「なーにー?」と、慎ましやかに花を添えるかのような、それでいて、バトルを盛り上げる起爆剤な掛け声を上げる女子たちに、釣られ、いや、自然にりりあたんは投票ボタンを押してしまったのだった……。
 
(で、その回は本当に名古屋が優勝した。正直、大阪でみてたから大阪が勝つと思ってたよ!!)

 こ、これが「情けは人のためならず」というのか……!(開眼)
 これが世界平和に必要なもの……!
 ワンフォーオール、オールフォーワン……!
 
 エンドロールはマニ車の中に詰められている経本のように流れていき、その場にいるだけで徳が積まれていき、霊的ステージが上がっていくのを感じた。

 なんて恐ろしいコンテンツなんだよ、映画『ヒプマイ』は!!!
 投票でストーリーが決まるので『一票の重み』が分かるなどは聞いていたが、そこには『どう生きるか』まで含まれていたとは……!
『クラナドは人生』というならば、『ヒプマイは人性』だ! 

 と、いうわけで、『ヒプマイ』ミリシラな俺もがそう思うんだから、オタク素養のあるみんなたちもニルヴァーナに到達できるはずなので、ぜひとも劇場で、応援上映でやっているうちに一度はこの体験をしてほしい次第。
 料金はちょっとお高め2500円。でもその価値はあることは保証します。インディアン、ウソツカナイ。

 ちなみに、『ヒプマイ』を観に行った時、2週間ほど、お腹がずっとクラッシュバンデクーで、そろそろ病院に行った方がいいのでは……ぐらいに本当の意味で体調が悪かったのであるが、山野先生が「『ヒプノシスマイク』は見る薬」とおっしゃった通り、鑑賞してからピタッと収まったので、万病に効く可能性あり。今はまだ医療費控除の対象にならないけど、症例が集まれば治療費としてその対象になるかもしれないので、何かしら体に不調のある方にもオススメさせて頂きます。(真顔)

んじゃまた!
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